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2008年10月14日 (火)

経済学の基本を語らぬ不思議な経済学者達

経済学の基本を語らぬ不思議な経済学者達

米国発金融危機を日本のバブル潰しと比較している論調がある。
それは、日本のバブルのハードランディングの失敗を見て、米国はソフトランディングを図って、バブルを放置したために金融危機が起きた述べていることである。
しかし、基本的に違っているのは、日本バブル潰しは日本国民の資産として大部分を占める不動産であるのに対して、米国で崩壊したのは「サププライム問題」に端を発した株、債権だと言うことだ。
ともに、日米の国民が持っている資産を直撃したからパニックになっている。
そして、日本では今株が下がったと言っても、庶民の意見、嘆きとして報道されているところによれば50万円損をしたと言う程度。
この連休、まつりで町内集まった話に、「ロス疑惑」の三浦氏の話は出でも、株の話は出なかった。当然、株で全財産?を失ったなどという話は聞かない。至って平静である。
日本人の資産は、およそ過半或いは7割を不動産で、後の2割を現金。
そして、株に投資するのは精々1割、2割程度だ。だから株が下がっても庶民はビクともしない。
一方、資産の過半を占める不動産を直撃した日本のハブル潰しは、日本国民をして資産の大半の価値を消失して、失われた10年を創出させた。

ところが、そう言う事実ではマズイと思っている人達がいるらしい。
そこで、米国のソフトランディング戦術を取り上げて「これも失敗」とのたまわった。

しかし、そこには策略があって米国で米金融制度理事会(FRB)議長が「住宅バブルを放置した」から「米国発金融危機」を招いたと飛躍して書き、ソフトランディングを批判している。
米国で「住宅バブルを放置した」?と言うが、米国の住宅バブルなどハブルの内に入らない。しかも、住宅事情も供給が過多になれば終焉する。事実、「住宅バブル」の崩壊は幾らも掛からなかった筈である。
又、単なる住宅バブルの崩壊で、「米国発金融危機」などは招くはずがない。

「サブプライム問題」‥‥要するに、住宅ローンを債権に組み込んで売却し、それを世界中にばら撒いたのが原因。
本来の不動産の価格などではなく、米国民を含めた世界中の人達に債権として持たせたことに依るものだ。
要するに、不動産ローンの債権化が問題だったわけだ。しかも、そのローンと来たら高金利。債権の価値はその高金利のローンを払う人がいて始めて、債権の高利回りが成立する。早い話詐欺みたいなものだ。
だから、「米住宅バブルで世界に回っているお金の総量は実体経済の約4倍。」と書くのは嘘。
元々低金利の日本の金を利用した「円キャリー取引」から端を発し、利回りの高い「サブプライム」を組み込んだ「AAA」の債権を買ったにすぎない。
買った債券が、不良で買い手がつかないから暴落してと言うものだろう。

ハブルの頃を考えてみれば、バブル崩壊直前、当時の(財)建設経済研究所常務理事・長谷川徳之輔氏(現・明海大学不動産学部教授)は、不動産価格が半減しても日本経済には何の影響も出ないと言い切った。
結果は見ての通りだが、彼ら元建設省の天下り官僚というのは不思議なことに日本人も米国人と同じように資産を株・債権で持っていると思っていたようだ。

日本の不動産バブルの様に、土地を供給しさえすれば、又不動産の取引税を下げさえすれば収束した。
ところが政府がやったのは、取引税を超短期としてその98%まで譲渡益を吸い上げ、土地の供給を押さえた。
役人がやることと言うのは、常に経済とは逆の規制をする。
そして、建築基準法厳格化に依る官製不況を見れば、不思議なことに規制強化と増税によって、日本の経済をガダガダにする伝統というのはいつも変わらないようだ。
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【野菊】バブル制御は「神業」
2007年2月に公開された映画に「バブルへGO!!」がある。大蔵省(現財務省)が発動した不動産取引に対する融資規制を止めるため、広末涼子扮(ふん)する主人公が、ボディコンの女性らがディスコで踊っていた1990年にタイムマシンで戻る話である。

 その冒頭に、「バブルは崩壊して初めてバブルとわかる」という言葉が出てくる。米金融制度理事会(FRB)前議長のアラン・グリーンスパン氏の言葉である。そこから「じゃあ、崩壊させないようにしよう」と考えるか、「バブルはいつか破裂するから、小さいうちにはじけさせよう」と考えるか。日銀などの政策立案者らもなかなか断定できない研究テーマである。
 この映画の土台にあるのは前者の考え方で、銀行の不動産向け融資の伸び率を総融資額の伸び率以下に抑制するという大蔵省の融資規制をバブルつぶしの元凶として描いている。
 昨年春はまだ、米国の住宅バブルの崩壊が顕在化しておらず、前議長は18年以上にわたって米経済を安定成長させた立役者と評価されていた。だから、日本も、前議長のように、バブルが膨らんだら適度にしぼませたりして上手にコントロールすればよかったのに、という考えが底流にある映画だ。

 しかし、米国発金融危機が世界に伝播して恐慌寸前のいま、前議長の評価も「住宅バブルを放置した」罪で、「経済の神様」から失墜。バブルをでっかくしすぎたと、その評価が180度変わってしまった。 米住宅バブルで世界に回っているお金の総量は実体経済の約4倍。いまの金融危機を最終的に収束させるには、その実体経済に見合ったレベルまで損を出すという究極の選択もあるが、それはいくら何でも国民生活を犠牲にしすぎるから無理。ならば、有効需要を創出して実体経済全体を拡大させ、損をなるべく減らそうと世界中の政府と中央銀行が悩んでいる。
 賃金上昇を伴う緩やかなインフレでユーフォリア(根拠のない過度の幸福感)を演出してもらえれば、国民の大半はハッピーだ。だが、それを政策的に実現するのはまさに「神業」である。金融危機は改めてそのことを教えてくれる。
 (気仙英郎/SANKEI EXPRESS)

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