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2008年11月 3日 (月)

株、債権に期待出来ず、内需主導での景気回復として不動産の次に来るもの

株、債権に期待出来ず、

内需主導での景気回復として不動産の次に来るもの

「きしむ暮らし」‥‥「通知書1通『派遣』クビ」という記事は、2008/11/03読売新聞朝刊の記事である。これは、日本の輸出産業の基幹の一つである自動車産業の人員削減の一幕である。
近年の自動車産業というのは、世界中に工場を持ちそこで組み立て生産をしている。
しかし、今でも主要部品として3-40%程度は日本国内から、場合によっては車そのものを輸出することもある。
今日の読売記事以前にも、この秋の金融恐慌で仕事が減ったという記事には不思議と自動車産業が多い。
バブル以前では、不動産、建築という住宅産業というものが景気の底上げに貢献した。
その理由は、いわゆる大家族から核家族化への流れで住宅を必要としていたからで、今でも続くというものの「バブル潰し」のために今や見る影もない。
その崩壊は、「景気循環の輪」を断ち切ると共にデブレスパイラルに導かれたことで、今でも「羮に懲りて膾を吹く」状態になっているのは、金融機関による不動産業への貸し剥がしを見れば明らかだ。
さて、その不動産の次に来るものというのは「車」であることは、以前でも米国の例として述べたようである。
しかし、日本では車は贅沢品という元々の思想の元にかけられた税金、そして取れるところから取れと考え出された揮発油税などによって高負担を余儀なくされて、事実上制限されている。

本来日本経済は、国内景気を刺激して内需主導を喚起すべきであったのだが、日本の金融政策担当者、マスコミはあの「ハブル潰し」と全く同じ思考回路で日本経済を潰した。
なぜなら、米国経済の指標には、「不動産で持つ資産」と「預金、貯金で持つ資産」が入っていないからだ。
米国経済での資産とは「株、債権で持つ資産」のみであって、あのメリルリンチが山一証券の後を継いで日本に進出したとき、全財産を預けてくださいというのは「株、債権」だった。
結果、予定の「株、債権」が集められず、又資産として集められた「株、債権」は株安、債券安で元値の半分として戻された筈なのは「苦笑」を禁じ得ない。
映画で見ると、ジェームズ・ディーン主演の「『エデンの東』(East of Eden)1955」。
確か、その中で米国の大恐慌の遭遇して全財産を無くしてビル上から自殺する「父親」が出で来る。
今回の金融恐慌でも米国で同じ様な自殺者が出たという報道もあったが、日本では聞いたことがない。
一方、日本では発注ミスで22億円を一瞬にして稼いだ個人トレーダーが秋葉原のビルをキャッシュで90億円で買ったという話が出でいるくらいである。

その内需を無視してまでも何とかここ数年日本経済が一部回復したというのは、米国の「借金経済」を元にした金融バブルであったことは誰の目に見ても明らかである。
その間、日本は「預金、貯金で持つ資産」を低金利政策として目の敵にして来たというのが事実である。
そして、「預金、貯金で持つ資産」よりも株、債権へと金を海外のより高い利子を求めて債権を買わせる事をしてきたことも事実である。
そして不思議なことに、今回の利下げに関してマスコミ論調では、

「日銀は量的緩和に歯止めをかけゼロ金利を避ける、というのが今回の利下げの真相なのである。とすれば、日銀は自身の利害を優先して危機対策という大局を見ない、狡(こす)いやり方ではないか。」(産経新聞・【円・ドル・人民元】「狡(こす)いぞ日銀」2008.11.2)

と金利の下げ方のタイミングと利下げ幅の不満をぶちまけているものがある。

冗談言っちゃいけないよ‥‥とは庶民の意見だろう。
この利下げで、日本国民の懐に転がり込む利息約1兆円という金が少なくとも1年以内に消える。
一方、利下げによって貸出利子はほとんど変わらないのが普通だ。なぜなら、変動金利型ローンでも根拠となるのは長期金利。
貸し出しは、新規の貸し出しに限るからである。
マスコミは利下げ、利下げと叫ぶが、結局日本の内需の足を引っ張っている。
今まで、10年以上低金利政策を続けながら、いっこうにその低金利の効果が生まれないのならどういう理由なのか考えたことがあるのだろうか。

先の大戦中、陸海軍の参謀殿が敵に「見破られてしまった作戦」に対して、なぜその作戦が上手く行かないのか「(陸大・海大で習ったことに反して)おかしい」と連発しながら、またも同じ作戦を繰り返すというのに似ている。
海軍ではと思うこともあるかも知れないが、ほとんど戦果も上げられずに撃沈されてしまった潜水艦でもそうだった。しかし、戦後まで生き残った潜水艦もあった。
その艦長は、陸大・海大も出でおらず、生き残った理由を簡単に述べた。
それは、「昼間浮上して、夜間潜航していた」ということにすぎない。
潜水艦は、夜間浮上して充電するが、これが夜間戦闘機の標的になった。月夜などだと海面に浮上している潜水艦はよく見えるそうだ。
学校で習ったことが、実地体験で違っていても「理論が正しく現実が異常だ」というのは元々その理論が間違っていると普通なら考える。
しかし、その様に考えないのが頭が硬直した学校秀才という人達だろう。
だから、日本にはノーベル経済学賞をとる人物が生まれないというものだ。
まるで、今の小学生の勉強を見るようである。

今内需拡大を叫ぶが、政府の掲げる景気対策の内容が批判を受けるのは、この金融恐慌、株安に対して影響が出なかった国民、産業に対して金をばらまこうとしているからだ。
特に、公明党などはかっての「地域振興券」の失敗を反省していないなど政権政党にあるまじきだ。
内需拡大とは、金を使えば使うほど減税効果があるということにつきる。
金のない人に金を使わせるというのは、米国のサブプライムローンと同じで破綻を招く。やはり金持ちに金を使わせるしか、そうでなくとも小金持ちに金を使わせるしか今の内需拡大はないというのが間違いない事実だろう。

取りあえず、車の購入に関して大幅な優遇措置でもすれば、古い車を買い換えるという需要も生まれる。
何と言っても、あと3年経てば10%の消費税となるとなれば、日本経済の破綻は目の前に迫っている。
まだ余力のあるうちに、又商品が売れずに在庫処分をしているうちに、耐久消費財を買って、10年後に備えるという庶民のいると言うのは間違いない。

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