« 遅咲きの「桜の花」を見て思うこと | トップページ | 少し身軽になった「一太郎2009 」 »

2009年4月12日 (日)

「心理経済学」を理解しない学者、経済官僚達の無情

「心理経済学」を理解しない

学者、経済官僚達の無情

2009/04/12読売新聞朝刊「けいざい百景」・不況でも売れる謎(論説委員・安部順一)というコラムがあった。
この「不況でも売れる謎」ではTDL、TDS(ディズニーランド)の好景気と任天堂の「Wii」の売れ方を分析して、「個人消費は経済学の論理で動くように見えますが、実は心理学の要素も強いのです。消費者をどう虜にするか、作り手の腕の見せ所です。」と結んでいる。

この意見というのは、以前から小生などが言っている通り、内需拡大・個人消費と言うものは、「お金を使っても良い心理」にさせることが重要だと言う事である。
しかし、過去官僚である与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は、

「熊 本県天草市内で講演し、政府・与党がまとめた追加経済対策に、消費税引き上げに道筋を付ける『中期プログラム』の改定方針が明記されたことについて、『改 定すると書かないのは無責任だ。今は日本の経済が駄目になるからということで(景気対策に)お金を使うことが許されているが、借金をほったらかしていいと いうわけにはいかない』と述べた。」(産経新聞)
と報道されている通り、消費税値上げを又連呼してしまった。
この様に、いずれ増税すると言えば消費者は身構えるというのが心理というもの。
そして、今のように長年ほぼゼロ金利政策が続いているようであれば、「余裕の金」があるという心理も湧かない。
今の内需が活発でないというのは、この心理に基づくものである。

産経新聞「【日曜経済講座】編集委員・田村秀男 デフレは死に至る病」では、
「デ フレがどれだけ、世の中を暗くするのか。自殺者数、倒産件数とデフレの統計をグラフにして重ね合わせてみた。自殺者が急増したのは消費税増税で消費が一挙 に冷え込んだ1998年である。翌年(1999)からデフレが始まり、自殺者数は高止まりし、毎年三万数千人にも上る。」と書かれているだか‥‥、
実は1999年「1999年2月、日本銀行は短期金利の指標である無担保コール翌日物金利を史上最低の0.15%に誘導することが決定(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)」と超低金利に突入した途端にデフレになる。(2000年よりゼロ金利政策)(産経新聞提供の図参照)


(産経新聞より・青線の加筆)

編集委員・田村秀男氏は、「景気は事実、2001年から多少なりとも回復していたのに、デフレは続き、暗い世相が広がるばかりだ。」と書いているのに金利とデフレとの関係には一切触れていない。

心理経済学と名前をつけるとすれば、この低金利政策によって消費者の消費マインドが崩れ、内需が停滞したと考える。事実この時期は建設不況で住宅、事務所建築などが総崩れの状態だった。
この不況から多少なりとも回復したのが、米国の金融バブルに乗って拡大した中国生産による中国輸出特需だった。
その時、日本からリサイクル用ペットボトルや古紙が消え、不要電化製品を買い取る業者が全国を回った。
その金融バブルが弾けて、元の姿に戻った以上に日本から「金」が消えてデフレが進行するというのが今の状況だ。
田村論説委員氏は「デフレである以上、モノの価値は下がる。たとえ預金金利がゼロ同然になろうとも、おカネを消費に回さずにためたり、たんすの引き出しに置きっぱなしにしている方がよいというわけでおカネは世の中に回らない。」
と書くが、ゼロ金利だから元金を減らさないように金は使わず、又金利が付かないのなら「タンス預金」でも困らないと言うのが本当だ。
以前から言うように、低金利、ゼロ金利では「金」は動かない。
そして、消費も特別な場合以外はしないというのが「心理経済学」の基本だ。
その特別な場合というのが、子供を連れて家族で楽しむディズニーランド、ディズニーシーであると言うことだ。
今小市民が考えることはかっての猛烈社員とは打って変わって、マイホーム主義。
ワークシェアリングが叫ばれているとき、時間はたっぷりある。
家を買ったり車を買う金はないが、「子供の思い出作り」に便乗して憂さ晴らしで、親も何も忘れて一時楽しむ非日常性。
こういう事が理解出来ない経済学者、経済官僚達というのは、田村論説委員氏が言うように小出しの見せかけだけの経済政策を実行する。
しかも、実行効果は無いとわかっているのではないかと思わせる節もある。

まいど言う様に、帝国陸軍のインパール作戦の突撃の様な無駄な命令だ。
無駄とわかっているにの実行するというのは、日本の官僚主義の典型だ。なぜなら彼らは安全圏にいて絶対に被害に遭わないからだ。

「政府紙幣を発行して需要喚起の財源とすべきだという案である。例えば、定額給付金を1人当たり1万2000円とはせず、時間もかける。10万円という単位で政府紙幣を消費者に配る。需要が増加し、物価が上昇し始めるまで続ける。」(前出)をしょうこにもなく述べ続ける。
勝手に政府紙幣を発行すれば、円の価値は下がり猛烈な円安となって家計を直撃する。
即ちデフレ経済下の物価高で、その内にインフレになる
それだけでない。
本来インフレになれば、預金金利は上昇に転ずるはずなのだが、ほぼゼロ金利政策でほとんど預金は増えないのに、預金は相対的に目減りする。
これはお年寄りを直撃する。
結局、政府紙幣を発行など言うのは無理な相談だと言うことだ。

|

« 遅咲きの「桜の花」を見て思うこと | トップページ | 少し身軽になった「一太郎2009 」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「心理経済学」を理解しない学者、経済官僚達の無情:

» 心理学講座インフォ [心理学講座インフォ]
心理学講座に関する基礎情報が豊富です。 よろしければご覧ください。 [続きを読む]

受信: 2009年4月14日 (火) 14時30分

« 遅咲きの「桜の花」を見て思うこと | トップページ | 少し身軽になった「一太郎2009 」 »