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2009年11月29日 (日)

NHK的解釈・海軍善という「坂の上の雲」を見た

NHK的解釈・海軍善という「坂の上の雲」を見た

NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第1回「少年の国」。
小説「坂の上の雲」で秋山兄弟の幼年期など書いてあったかなと思う。
簡単に紹介されていた程度だと記憶しているが、NHKのドラマでは大げさに幼児期の物語を創作していた。
第一髙橋是清など小説では出てこなかったはず、多分いきなり東大の予備門に行っている秋山真之が出て来たかも知れない。
これから3年間も続く巨大に大河ドラマなのだが、1回目の幼児期など必要なかったのではないかと思う。
逆に言えば、小説に書いてある秋山好古の士官学校に関するエピソードが全く省かれているというのはどういう事か。
東京へ出で来る真之に対して、いきなり好古が陸大へ行っているなど話が飛びすぎる。
陸軍大学へ進学するためには陸軍大尉になっていなければならず、それまでの好古の経緯が一切ない。
陸軍大尉というのは、少なくとも中隊長だから今では想像がつかないくらい偉い。
この辺のところは、どう考えてもNHKの海軍善、陸軍悪の思想が満ちているように感じる。
小説「坂の上の雲」では秋山好古が全般に亘って主人公なのだが、NHK版では秋山真之が主人公となっていて、要するに話が違うではないかと言う事なのである。
12月6日(日)放映の第2回「青雲」になると一挙に「好古は、フランスの陸軍士官学校に留学する。」とあるから益々の飛躍だ。
その後、
第3回、国家鳴動12月13日(日)
第4回、日清開戦12月20日(日)
第5回、留学生     12月27日(日)
第2部
第6回、日英同盟
第7回、子規、逝く
第8回、日露開戦
第9回、広瀬、死す
第3部
第10回、旅順総攻撃
第11回、二〇三高地
第12回、敵艦見ゆ
第13回、日本海海戦
NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」をはっきり認識して来なかったが、司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」を忠実に追うのではなくやはりNHK流の解釈のつまみ食いと言うところだろう。
第5回の留学生では、「ロシアのサントペテルブルクのエルミタージュ宮殿を貸し切りにして広瀬中佐とロシア娘のダンスシーンを撮影したため、100億円が消えたという。(正論1月号・NHKウオッチング)」
あれれ、広瀬中佐‥‥留学したのは大尉の筈だし、駐在武官だった筈なんだけどな。
そして、広瀬中佐のロシア時代というのは小説にあったか?
早い話、枝葉末節な事は書かれていないはずだ。
書かれていたのは、広瀬中佐はロシア貴族の随一の名花と言われた貴族の美女によるハニートラップ疑惑であって、帰国後海軍では干されていたと言う事である。
だから無理にでも閉塞船を志願した筈。
こんな風に考えて行くと、NHKの考える「坂の上の雲」というのは何やら嫌な感じでしかないかもしれないことである。
結果は、司馬遼太郎原作の「坂の上の雲」ではなく、NHKの解釈による海軍善、陸軍悪の日清、日露戦争スペシャルドラマ「坂の上の雲」と言う事になるかもしれない。

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