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2009年12月 3日 (木)

簡単な歴史に学ぶデフレ経済を読み解く  その1

簡単な歴史に学ぶデフレ経済を読み解く  その1

政府は、デフレ経済に入ったと最近言っている。しかし、そんなことは今更であるなど国民は百も承知だ。
日本がデフレ経済に入ったのは、例のゼロ金利政策に突入した以前のことで、日銀は「ゼロ金利政策」を打ち出してもデフレとは言わなかった。
デフレとは何かと言えば、物の価値が無くなること。
別の言い方をすれば国民の持っている財産が目減りすることである。
要するに、金(かね)、現金で持っていれば目減りしなくても一旦物に変えた途端に価値が下がる。
これは、車を買って登録した途端に何十万円も車の値段が下がるのと同じである。
ならば国民は金を使わずに現金を持っていさえいれば裕福かと言えば、金を使わなければ飯も食えない。
入ってくる金がなければそれこそ預金を取り崩して使わなければならない。
そうならば必要なもの以外金を使わなくなると言うのがデフレの一つ。
しかも、毎年、持っている土地、建物の価値が無くなって困った時に自宅を売ろうと思っても幾らにもならなければ個人資産の「含み益」も減る。
世の中の金がなくなり、国民の資産が目減りする。
金がないから預金を取り崩して益々金がなくなる、と言うのが個人のデフレスパイラルというものだろう。

ならば、個人が金を使えるようにするにはどうするかと言えば、例の「定額給付金」やら民主党の「子供手当」と言うものを与えて使ってもらうと言う手。
しかし、例え全額消費に廻ったとしても例のエコポイント制度の様に波及効果はない。
そして、実際のところは所得の給付になるから単に預金が増えるだけ、と言うのも定額給付金の時で分かっている。
一方、それによって増税されるところもあるから、一段と消費が落ち込むことになる。
なんのことはない、今の政府のバラマキによって逆にデフレを加速させるというものである。
そのデフレを加速されるものとしては、例の「CO2・25%削減」。
25%削減とは、どういう指標で計るのかと言えば石油の輸入量。
だから産業が活発に金を稼せぎ、景気が活発化して行くとCO2が増えるという計算。
そして、その汗水垂らして、頭を絞って稼いだ金はそっくりEUや途上国に献上という有り難くない話し。これではデフレ脱却など出来はしないではないか。
元々CO2の増加量と地球温暖化とは関係ないという話しもあって、いわゆる「地球温暖化対策」というのは政治問題であることは常識である。
それで、米国も中国もそれなりの駆け引きをし、又EUも実際の削減に踏み込むこともない。そこで取り残されたのが「良い子ブリッコの」日本という訳だが、種々の宣言をするのに政治的意図もなしにエースを切ると言うのは素人以下のポーカーでしかない。
今の民主党政権は、初めに「カッコづけ」ばかりやっていたナイーブにもので、事業仕分けで批判されると居直る始末。
文化放送では、経済評論家の荻原博子氏は、「スーパーコンピューターの予算削減・凍結」に関して、「その予算を使う特殊法人があるでしょうそこが悪い」と「事業仕分け」でも話にならなかった事を持ち出して擁護する。
この荻原博子氏は、今はデフレだから債権などに換えず、現金で資産を持ちなさいと庶民に個人防衛の「浅知恵」を教え込む経済評論家だが、なんでも民主党贔屓だというところに欠点がある。

さて、政府がデフレ宣言をしたのは、国債を大増発するという前触れとも言われている。
これが大問題でデフレを加速させると言う事は読売など一部の新聞でしか報じていない。
簡単に言えば、国債の増発による国債価格の下落、長期金利の上昇である。結果、国民が借りている変動型の住宅ローンの金利が上がる。
デフレで資産価値と持っている金が少なくなっているのに、ローンまで上がると来れば住宅ローン破綻も珍しくなくなる。
そこで例の亀井大臣の「返済猶予」だが、猶予されるとなるとその後の返済額が膨大になって結局返せないと言う事になる。
なんと日本で米国のサブブライムローンの元凶になったような住宅、土地価格の暴落という事態になりかねない。
特に、あの穴吹工務店のサーパスマンションなど倒産してしまった会社の物件など買った途端に大暴落、中古でも値段が付かないかも知れない。
又、土地価格が下がれば、固定資産税に依存している地方が益々疲弊して国の支援を仰ぐことになる。
なんと国債増発が新たなデフレスパイラルの入り口になりかねないということになる。
だから、民主党がバラマキをしようとしているマニフェスト政策など精査しないと無意味になる。
現状はマニフェスト至上主義とマニフェストにあえて書いていない事を押し通そうとするから齟齬が生じる。
そして、常に「マニフェストに書いてありますから」だったが、それでは予算が立たない状態だ。
例の子供手当てや農家の所得保障というものはほとんど経済効果を期待できないもの、又高速道路無料化は弊害が多いものである一方、ガソリン税の暫定税率廃止の経済効果が見込まれる。
それを環境税という訳の分からないもので吸い上げて、所詮排出権取引で外国に売り渡したら日本は益々デフレが進行する。
そして、「ガソリン税の暫定税率廃止」というのは実は地方の住民に対する通勤、流通保障の様なものであり、物流に関しても効果がある。
よく自動車用ガソリンを使えばCO2が増えると言うが、ガソリンは産業用の原油の一部の留分から作られるのでガソリンを元に原油換算などは出来はしない。
自動車用ガソリンというのは、使わなければ余ってどこかに積み上げられると言うものである。

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