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2009年12月 5日 (土)

簡単な歴史に学ぶデフレ経済を読み解く  その3

簡単な歴史に学ぶデフレ経済を読み解く  その3

日本国民が持つ資産と言えば、先ず土地建物という不動産、次に現金、そして株、債権の類だろう。
その不動産というものは、共産、社会主義思想を持つ人達によって徹底的に価値のないものへと導かれた。しかし、これは国民対する裏切りというものに違いない。
そして、そう言う不動産を攻撃した人達というのは、不思議とほとんど例外なく高給取りで金融資産を多く持っている人で、どう考えても一般庶民とはかけ離れた人達である。
それは、「その2」で書いていいるように、ロシア革命で貴族と言う知識人を打倒しよう、抹殺しようとした人達が同じく貴族であったと言う事実は押さえておく必要がある。
日本の不動産というものは本来それほど高価ではなかった。多少高かったのは、利便性の良い都市部の中心ぐらいであった。
そして、高度成長期の地方都市の郊外では坪数千円から一万円というのが相場で、100坪の土地は高々100万円で買えた。
今の価格に換算すると精々500万円である。しかし、実際はその土地を今買うとすると3,000万円位する。ざっと6倍。
昔と違って、都市整備が進んで価格が上がったとしても100坪1,000万円と言うところだろう。
それでは、なぜ土地がそんなに上がったのかと言えば、単なる「需要と供給」の結果である。
先ず第一の原因は政府が供給を抑制した。
それは、都市計画法というものを作って、「市街化調整区域」という住宅を建てられない地域を設定したからである。
都市計画というものは、例えばフランスのNapoleon3世がシャンゼリゼ通りなど一体の整備をしたのは、一種の強権を持って行ったもので民主主義国家においては中々難しいものがある。
取りあえず経緯は兎も角も、都市計画というものが無かった日本で官僚が都市計画というものを作りたくて机上で作ったのが「市街化区域、市街化調整区域」である。
これによって供給が押さえられ又、核家族化によって住宅需要が増せば土地の価格は上がるのは当たり前。それで、国民は「資産」と考えて値上がり前に争って買ったのが土地というものだった。
しかし、今に至っては少子化で子供の数は減り、一人っ子など言うのは当たり前の時代になった。要するに需要が減り、海外進出で要らなくなった工場跡、不要の土地は売りに出され供給は増えるものの不況、デフレもあって益々需要が伸びない。
それで、建設経済研究所常務理事だった長谷川某氏の思う壺のように資産価値は激減したと言うものである。

こんな風に見てゆくと、国民が資産として持っていた土地建物というものは既に資産価値が薄れ、しかも価格設定は取引事例比較法などではなく、収益還元法に移行している。
しかし、国民が資産として持っているものであるから、何とかして資産価値のあるように施策が必要である。
しかも土地の価格の下落によって地方都市の固定資産税収入は激減し、実勢価格と公示価格との差が下に開いたままで縮まる気配はない。
従って、土地を持つと言うことは必然的に相続税を多く払うという事になる。
バブル崩壊後は、売却するよりも路線価価格で「物納」した方が不動産価格が高いという、馬鹿な状況が続いている。但し、最近ではその「物納」すら制限する政策に移っているから国民をバカにしたようなものである。

いずれにせよ、国民のもつ不動産を無価値にしようとする勢力が存在する以上不動産価格を正常な形に持って行くことは無理だろう。
次の資産は、預金、貯金だか、これも限りなく「ゼロ金利政策」を日銀はバカの一つ覚えの様にやっている。
彼ら日本の金融、経済学者が今まで正しく経済対策をすることが出来たのかと言えば、どうもそうではなくでその場限りの思いつきではないか思えない。
なぜなら、土地の価格が上がればそれを抑えようと、土地の供給を押えたり、土地取引を停止させたりと経済を止める強権手法に訴えようとする。
そうでなければ、高いキャピタルゲイン課税で縛る、果てまでは最後に需要すら止めようとする。それでいて経済が失速するかどうかは無頓着なのである。
結果はバブル崩壊と失われた10年を創出させたが、それを推進した経済人、役人、マスコミはだれ一人責任を取っていないという無責任体質である。
それを称して、「その時の空気がそうさせた」とは、どこが聞いたことがあるだろう。

預金の価値を上げるとは、利上げしかない。但し、利上げしても10年以上のゼロ金利政策と言うものは中々回復し難い。
しかし、やらなければデフレ経済は回復しない。

次に、債権、株なのだが‥‥
EUを中心にして、既に経済は回復基調にある。
そして、不思議なのはあのリーマンショックをもろに被ったはずのEUが、未だに日本円に対してユーロ高であり続ける。
そのカラクリは「その2」で述べたように、EUの主力産業というのが軍事産業であることである。
以前述べたように、武器輸出国世界第10位のスウェーデンは民生品のボルボ(軍事産業)の自家用自動車部門やサーブ(軍用機メーカー)の自動車部門などはビックスリーに売却済みであるとしても、ボルボ、サーブの軍事部門は健在である。何と言ってもあのダイナマイトのノーベルの国なのである。
銃器もスイスのエリコン社のMG FF 機関砲、エリコンFF 20 mm 機関砲などEUだけでなんでも揃う。

‥‥と言う事は、武器輸出三原則は廃止しなければならないし、米国向けの素材など無償技術供与は止めるべきだろう。
しかし、日本が武器輸出国になっても簡単に武器が輸出できると思ったら大間違いで、そんなに簡単には行かないと言うものがある。
そして、岡田外務大臣は単に戦争の復興支援というだけでアフガンに行ったらしいが、そんな単純なことではないことは明らかではないだろうか。
分かりやすく言えば、EUや米国、ロシア、中国など国連の常任理事国を構成する国々には、戦争とそれに付随する武器輸出市場というものが不可欠なのである。

デフレ克服、ここまで国の無策、いや当て外れな政策を繰り返されたら国民としては、「政府など信用できるか」というところに行き着く。
ところが、例の森永卓郎氏や某経営コンサルタント氏や昭和一桁時代の元NHKのディレクター氏は、相続禁止又は、相続税を高額にせよとの賜っている。
そう言う彼らというものは、常に高みに自分を置いて「上から目線」であって、相続税という税金をあの事業仕分けでも明らかになっている様な「信用の出来ない」無駄使いの政府に渡すのか?‥‥なのである。
そこで森永卓郎氏には、それなら政府は信用できるのかと聞かれれば即座に「信用できない」という。正に矛盾。

そうして、デフレ対策としてどうしようもなくなれば相続税の廃止しかない。
年間2兆円というのは、バブル崩壊以降安定した税である。
なぜ廃止がデフレ対策なのかと言えば、ある程度儲かっている中小企業は後継者に事業を継がせるために延々と相続税対策をしているからである。
だから、そんな相続税対策など要らなくなれば消費が行われるはずなのであるし、安定して事業は後継者に引き継がれる。

この様に見てくると、デフレ対策というのは戦後今まで日本政府、自民党がやってきた社会主義政策を一旦改め、もう一度資本主義政策としての日本。普通の日本を構築せざる終えないと言う事なのではないだろうか。

しかしもこんな事は民主党や、言っていることとやっていることが正反対な「偽善の」社民党などでは到底無理というものだ。
国民には節約と省エネを強要していながら、鳩山総務大臣は億単位の小遣い。
小沢幹事長は、政党が解党した時に本来返すべき政党助成金と言う税金を政治団体に寄付と言う形で何十億も横流し。
一見貧乏を標榜し、弱いものの見方と言いながら、同じく億単位の預金を持つ社民党党首の福島瑞穂氏。
今、民主党政権ほど国民とは相当ずれているとは思えないだろうか。
どう考えても、現金をたらふく持っている現政権では、インフレは敵としか思えないではないか。
「木によりて魚を求む」心境なのは正に残念である。

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