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2010年1月30日 (土)

施政方針演説・甘ちゃん民主党政権はマンガの世界か

施政方針演説・甘ちゃん民主党政権はマンガの世界か

「検察捜査に検証必要」「検察も公衆の前で説明を」総務政務官(産経新聞)
という報道があった。
こ れは「階猛(しな・たけし)総務政務官は28日の参院総務委員会での答弁で、小沢一郎幹事長の秘書だった衆院議員の石川知裕容疑者の逮捕に関し、『被疑事 実がマスコミ報道と違う。政治資金収支報告書の記載漏れが逮捕に値することなのか、当然検証に値する』と述べ、検察の捜査に疑問を投げかけた。‥‥中 略‥‥『検察は十分行政府のコントロールが及んでいないので、いろいろ検証すべきポイントはある』」
と言うものだった。
この政府の一員である政務官が、同じ政府の検察を批判するというのは指揮権発動に繋がるとして厳しく批判されたはずなのだが、未だに民主党議員政務官には「蛙の顔に何とやら」である。
実は、この件に関してはWebで検索する限りに於いて産経新聞以外報道していない。
一方、この階猛政務官というものから「有志勉強会参加は『当然』=階政務官が答弁 (時事通信)」というのがヒットする。
時事通信によると「石川知裕衆院議員の逮捕に批判的な民主党有志による勉強会に出席した政務官4人」とは、
階猛総務政務官、佐々木隆博農林水産政務官、小川淳也総務政務官、大串博志財務政務官。
この中で確信犯は、階猛総務政務官(衆院岩手1区選出)で選挙区の都合からか28日の答弁でも同じことを繰り返しているから政府の一員としては失格だろう。
佐々木隆博農林水産政務官をフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると面白いことに気づく。
目につくのは、「衆議院議員選挙当選後の2005年10月10日、自陣営の運動員である労働組合職員が公職選挙法違反の疑いで逮捕された。」
「2008年1月、在日韓国人等に参政権を付与することを目的とする『在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟』に参加。」
小川淳也総務政務官、大串博志財務政務官は、過去官僚と言う事である。
従って、「勉強会に出席した政務官4人」の態度というものは、はっきり区別が出来る。
過去官僚の二人は義理立てのような感じで参加し、階猛総務政務官は選挙区の関係から必死になって参加、北海道出身の元社会党の佐々木隆博農林水産政務官というのが実は良く分からないところではある。
こういう政府の一員が、自らの立場も分からず三権分立を冒すような行動をする。多分自民党時代ならマスコミが総攻撃して、100%辞任と言う事になったかもしれない。しかし実際は大した報道もなされていない。
階猛政務官が国会で答弁した「被疑事実がマスコミ報道と違う。政治資金収支報告書の記載漏れが逮捕に値することなのか、当然検証に値する」という件に関して雑誌「正論2010_3」「これでも『小鳩』政権に日本を託せるか・花岡信昭」で明確に反論されている。「逮捕の用件は、自殺、逃亡、証拠隠滅のうち、いずれかのおそれがあった場合に発動される」とあって、石川議員の場合「自殺の恐れ」の濃厚なのは従来からの報道から明確であろう。
その他、検察に関する取材方法、経験なども書かれていて、階猛政務官などが主張する事柄というものは、どう見ても「政治的な圧力」であると間違いない。
彼ら政務官が、そんな基本的なことも分からないのか、又は知っていて憲法の基本である三権分立を冒す冒険をしてまで政治的な圧力を掛けようとしているなら、政府は即刻政務官の職を解くべきだろう。
それならば、階猛政務官が「今後も政務官としてではなく一人の国会議員として検証を続ける考えを強調した。」というのも勝ってとは言うものの不見識はまぬがれない。
こんな解任が出来ないと言うのは、今の民主党政府というのが政府の「体」をなしていないことを表している。
政治というものは、常に「李下に冠を正さず」なのである。
そして、今の民主党の政権政党としては疑問なのは、民主主義の原則も(一部政権与党が守ろうとする)日本国憲法すら無視する行為に出るという超法規的政権であると言う事である。
与党議員が国会議員の過半数を取れば憲法違反でも法律違反でも、脱税でもなんでも許されるというのは「独裁政治」でしかない。
そして今回、階猛政務官というのは小沢幹事長に対する「茶坊主」と言う事になる。
こんな人物に対して秘書給与も含めて、年に約6,500万円(議員支給額約4,400万円)程度の税金を国民はくれてやっているのである。
我々庶民は、実際のところ数千円のものを買うのにどうしようかと散々考えた上に止めたりするが、小鳩政権の月額1,500万円の子供手当てやら、4億円のタンス預金を見れば誰だって嫌になる。
だから、こんな民主党政府が国民のために何かやってくれと思っていたら、大間違いだというのは鳩山首相の施政方針演説を見れば良く分かる。
「いのちを、守りたいいのちを守りたいと、願うのです 生まれてくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい」
‥‥というが、誰が守ってくれるのか。今の信頼性のない民主党政権では怖くても自己防衛しかできないではないか。
「この宇宙が生成して137億年、地球が誕生して46億年。その長い時間軸から見れば、いわゆる『人間圏』ができたこの1万年は、ごく短い時間にすぎない」
‥‥だからなんだというのだ。庶民は一日一日で生きているのだ。

こういう感覚など、今の日本の置かれている状況から逃避しているとしか見えない。
あらゆることを自分で決められず、他人様を相手にする外交も「その場限りで相手様に気に入られることしか」言えず、その付けは国民に廻す。
こんな甘ちゃん民主党政権というのは、夢、マンガの世界だけにしてくれと本当に思う。昔から抽象論を論ずるのは「愚」とされている。
ところが今の政権というのは、常に具体性と政策理念が無い。
結果、我々庶民のところに何か変わったことがあったのか言えば、生活が厳しくなるだけのことである。
そして、収入が増えるどころが毎年減る以上、常に生活防衛として不必要な支出は削減するという方向である。
しかし、無駄な会費や宴会を削減しても何とか年間数万円にしかならず、どうしたものかと思うというのが本音である。

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