« 沖縄県民は、米軍基地を「最低でも県外」へ移設出来ると思っていたのだろうか | トップページ | アイオープラザ・プレミアム・アウトレットが更新されました。 »

2010年5月 7日 (金)

余裕のある大企業にだけ許される 岩田喜美枝氏による「職場に女性の力 不可欠」

余裕のある大企業にだけ許される

岩田喜美枝氏による「職場に女性の力 不可欠」

読売新聞朝刊に「論点」という解説がある。5月5日13版に掲載されているのは「職場に女 性の力 不可欠」「企業、経済の活性化」岩田喜美枝(資生堂代表取締役副社長)というもの。
岩田喜美枝氏というのは色々と新聞取り上げられて、「男女共同参画」を推進している様な記事が多い。
しかし、勤務しているのが資生堂という営業を女性に担う特殊な会社、その会社であるから言える議論というのが、従来からSyuunが 見る視点である。
もし、それが資生堂でなかったらどうなのかと言えば、かっての三洋電気(野中ともよ会長時代)の様なことになっていたかも知れな い。
この岩田喜美枝氏の経歴は、東大卒の元厚労省の雇用均等・児童家庭局長というお役人では、ほとんど昇り詰めた人物(内閣府男女共同参画会議議員)。しかも夫君は日銀の岩田一政副総裁と言うから我々庶民から見てだいぶ遠い存在である。
人生に成功、不成功という言葉があるとすれば、職業上では人生の成功者である。だから、述べられていることは、職業上の成功者からの言葉である。
特にそれは問題ないとしても、書かれているのが女性を 職場に固定するという今流行の「男女共同参画」に絡んでくると妙なことになる。
この「男女共同参画」を叫んでいる人達というのは某東大教授だったり、役人だったりして言わば身分が守られている職種のお偉いさんが多い気がする。
そう言う観点から見れば、記事の「論点」は読まなくてもほとんど分かってしまうと言うくらい「ステレオタイプ」の議論だと想像できる。
取りあえず前置きはそのくらいにして、その論点を見てみよう。
書き 始めはこうだ。

「これからの日本企業の成長と日本経済の活性化のためには、私は女性の活躍が不可欠と考える。
理由は二つ。一つは、労働力 の確保という数の問題である。‥‥中略‥‥
二つ目は、社員の多様性の確保という質の問題である。‥‥中略‥‥
国際競争力を高めるためにも 重要なダイバーシティ(多様性)の面で日本企業は著しく見劣りがする。」

こういう論点に関して、無碍(むげ)に反対するつもりはない。
し かし何時も思うことは、岩田喜美枝氏の様に優秀で自己完結力を持った女性ばかりではないと言うことではないか。別に、女性に能力がないと言うのではなくやはり女性特有の男とは違う何かがあると子供を見て思うものである。
多分それは、男性ホルモンと女性ホルモンの違いなのか分からないが、男には当然であることが女性にとっては分からない事がある。
だから、一概に女性を全て家庭から追い出して職に就(つ)けろと言うのはどうかとも思う。
賢 い岩田喜美枝氏のことだから、そう言う環境を作れと言うことなのだろうが、そう言う論調にはなっていない。
次に、女性の活躍を推進する二段階の進 み方を提案している。

「女性の活躍を推進するには段階を踏んで進むのが通常である。出産した女性の7割が仕事を辞めている現状では、子育てが理由の退職者を減らすことが第一段階だ。‥中略‥育児との両立支援策‥‥第二段階で企業がなすべきことの一つは、すべての社員がワーク・ライフ・バランス(仕 事と生活の調和)を実現できるよう、働き方を見直すことだ。長時間労働が当たり前のいわゆる『男性』型の働き方を変えなければ、子どもを持つ女性は男性と 同じ土俵に立てない。‥‥」

この部分というのは、「新世紀ユニオ ン」という良く分からない「労働組織」の「◆少子化問題の解決には女性の職場での差別是正が不可欠」という論調とほとんど同じである。
だから、こういう問題を論ずる時の典型的なステレオタイプな議論と言える。
岩田喜美枝氏の「論点」に中で「長時間労働が当たり前のいわゆる『男性』 型の働き方を変えなければ‥‥」とあるのだが、今続くこの不況下で長時間労働したくても仕事がないのが現実である。
中央官庁の役人、特にキャリアは、仕事がなくても夜8時9時までいると言うのが当たり前、とかって堺屋太一氏が言っていたように、今や残業をするのは役人くらいなものである。
だから、岩田喜美枝氏の言っているのは、景気が良くて忙しい超優良企業での話と言う事になる。地方の中小企業など、とっくの昔から女性は活用している。
それ以下の文章は、資生堂の女性管理職へ登用する取り組みなどを紹介しているが、参考にはならない。

そして、「第一段階、第二段階とも、ノーワークノーベイで設計される育児休業や短時間勤務、生活性向上などによる働き方の見直しなど、取り組みのほとんどで追加コストはかからない。」と述べるが、ケー スバイケースであろう。

何度も言うようだが、女性社員が多く、女性社員の営業などの力に負うべき会社は、それなりに対処すべきなのは当然である し、必要であろう。
しかし、全ての会社には当てはまらないし、大企業に勤めている社員などごく僅かである以上もう少し現実を見る必要があるのでは ないか。
この「論点」の最後に

「これは社会的課題であると同時に、企業や日本経済の競争力をいかに高めるかという戦略的課題でもあるのではないか。」と結ぶ。

ここで、「日本経済の競争力をいかに高める」とか、「日本企業の成長と日本経済の活性化」、「労働力の確保」という視点を出されると非常に妙な気分になる。
それはなぜかというと、今日本は長期のデフレ経済で物が売れないという大不況。
デフレであるから、ものを安く作らなければならず工場は中国へ、東南アジアへインドへと生産拠点は日本を脱出した。
例えば、日本を代表する企業の一つだったフジフィルムは、複写機、カメラなどの部門は全部中国であるし、エアコンのダイキンとてそうである。
しかも、近い将来消費税は10%を超えるとなれば 日本は消費社会では段々なくなる。
今日本はEU型の社会主義に移行しようとしているが、そのために大企業のいくつかは潰れるし、中小企業の存続す ら危ない。
スウェーデン型社会保障を理想としている人達もいるようだが、スウェーデンには中小企業がほとんど存在しない、存在し得ないと言うことを隠しているのではないだろうか。
この様に、不透明な社会で岩田喜美枝氏が言うような忙しい高度成長期の日本が存在するのか怪しいものではない か。
そして、こういう男女共同参画を推進している人達からは、子育て、幼児教育と言う言葉がほとんど出で来ない。
多分、子どもは親が育てるのではなく「社会が育てる」とでも言うのかも知れない。
しかし、そんなことを言っている人は子どもを育てたことがない人達だろう。少なくとも人任せにして育てた育児放棄、母親失格の人達ではないのか。
そして、子育てのために止めた(?)看護師が中々職場に復帰しないのをどう見るのか、単 に3K職場だからと言うのか。
又、種々のボランティアの主力である専業主婦の代わりは誰が支えるのか、誰も言及した事を聞かない。
実際は、人によって種々の働き方、生き方があって男女共同参画は、単にお金を稼ぐ仕事とは限らないはずである。
ところが、男女共同参画というのは、仕 事、地位、お金、お金と何やら生臭い雰囲気ばかりではないだろうか。
そして、岩田喜美枝氏などの仕事が趣味の人は知らないだろうが、趣味の世界、 「道」に世界に入ったら、女性が主力の世界なのである。

|

« 沖縄県民は、米軍基地を「最低でも県外」へ移設出来ると思っていたのだろうか | トップページ | アイオープラザ・プレミアム・アウトレットが更新されました。 »

日本の経済・金融議論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 余裕のある大企業にだけ許される 岩田喜美枝氏による「職場に女性の力 不可欠」:

» 長期失業者増加、総務省調べ [ニュース記事を運ぶジェイムズ鉄道]
総務省が本日(18日)に発表した労働力調査(2010年1〜3月期平均)によると、完全失業者332万人のうち、失業期間が1年以上の「長期失業者」は前年同期比23万人増の114万人で、四半期ベースで過去3番目に多い水準。100万人を超えたのは05年1〜3月期以来5年ぶりで、失業者数の増加幅は02年の調査開始以来、最大になったとのことです。総務省の指摘では、「職がなかなか見つからず労働市場に長期間滞留する失業者が多く、さらに... [続きを読む]

受信: 2010年5月19日 (水) 03時08分

« 沖縄県民は、米軍基地を「最低でも県外」へ移設出来ると思っていたのだろうか | トップページ | アイオープラザ・プレミアム・アウトレットが更新されました。 »