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2017年5月18日 (木)

「大学入試センター試験」はいっそのこと全面廃止にしては

Tago2


平成32年度に大学入試センター試験から「大学入学共通テスト(仮称)」に衣替えするという。
2016年3月には「高等学校基礎学力テスト」とか言って結果は複数段階で表示し、年数回受けられるという事実上の大学入試センター試験が廃止される筈であった。
読売新聞から引用
「従来のマークシート式のほか、国語と数学で記述式問題を取り入れる。

英語は実用英語技能検定(英検)など民間の資格・検定試験を導入するが、20年度からの全面導入案と、23年度まではセンター作成の問題と併存させる2案を示した。

大学、高校関係者や一般の意見を聞いた上で6月にも実施方針を確定させる。」

「新テストは、知識重視から、思考力、判断力、表現力重視に転換し、答えのない課題に取り組んで解決を図ることができる人材を育成するのが狙い。」

と言うわけで、大学入試センター試験のマイナーチェンジと囁かれている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20170516-OYT1T50021.html

「2015年度名古屋大学学生論文コンテスト 佳作」
なぜセンター試験は廃止されるのか 大学入試改革について」


について読むと
「1979年に始まった共通第1次学力試験から名称を変え、大学入試センター試験は1990年に始まった。」とあって、「共通一次試験」がどの様に始まったのかは全く理解していないようだ。

この「共通一次試験」という下地があって「大学入試センター試験」になるのであって、センター試験から述べて行くと非常に曖昧な結論になる。
だからこの論文を読んで「結論は何」ということで起承転結の結論が曖昧なのである。

「大学共通第1次学力試験」のウィキペディアを見ると「入試問題の難問・奇問の出題をなくし『入試地獄』を緩和するという目的で導入が決定された。」としか書いていない。

既に「大学入試センター試験」でも「奇問」や間違い、「思想的な偏向問題」など昔の大学入試に見られる問題点も少しずつ出て来た。
確かに小生が大学を受験した頃は、「難問」と言うのが多かった。
それは問題を作る教授が専門の教科の大学で勉強するレベルの問題を高校レベルに置き換えて入試問題にしたり、問題を作る7-8月に発見された全国紙の新聞にも載っていない事柄を試験に出すということがあったからである。

しかし、共通科目の難問は出来る人が少ないから実際の大学入試には影響がないことがある一方、選択科目だと合否に関わる。
事実小生も危なく落ちるところだったが、不思議なことに数学の難問が出来たので何とか合格したということがあった。
今は、選択科目は偏差値法によるので今は問題なくなっている。

すると、難問・奇問の問題は事実上解決しているし1970年代の「受験地獄」という「一浪」を「ひとなみ」と読んで現役学生より浪人生の方が多かった時代は過ぎた。

このことから考えると、当時の「共通一次試験」を導入する意味がなくなったと言うことである。

その後に「共通一次試験」の意味合いとして、「高校で学ぶ基礎的な学力試験」で二次試験で「小論文」や面接などを課すという受験生の負担軽減を述べられていた。

ところが実態として、導入された1979年にはベビーブーマーという「団塊の世代」は既に大学を卒業し、「石油ショック」による高度成長が終わりをとげたあとの不況。

結局制度として始まったが、始まった途端に必要なくなった制度である。

しかも、二次試験に学力試験を行わないという趣旨に対して、国立大学協会の座長であった東大が「共通一次試験」を従来からあった足きりの東大一次試験に置き換えてしまった。

こういう掟破りから始まった「共通一次試験」が、本来の趣旨を変えて「大学入試センター試験」なったというわけである。

「2015年度名古屋大学学生論文コンテスト」の論文では、「大学入試センター試験」は一発勝負ということを盛んに言っている。

これはなぜかというと、書いている本人が国立の名古屋大学ということもあるかもしれないが、「大学入試センター試験」をメインにすると私立大学が受験し難くなるからである。

私立大学でも、「大学入試センター試験」だけで合否を判定してくれるところも多い。
しかし、有名大学だとその得点割合が高く、わざわざ私立大学に大学入試センター試験を使って行く必要もない。

結局「大学入試センター試験」というのは、二次試験の勉強や全く別の私立大学の受験に関する勉強など受験生の負担軽減になっていない。

結果として、国公立大学か私立大学かの一本に絞ることになり不用意に両方をかけることによって進学校で30%の浪人が出たり、女子学生では不本意な大学に進学しなければならないという結果になる。

「共通一次試験」が導入されて、受験勉強の負担から国公立大学が不人気になりしかも大学の序列化が進んでいわゆる「駅弁大学」が没落した。

その昔、受験生が来ないと文部科学省に泣きついた私立大学の全面勝利になった訳である。私立大学の偏差値は、偏差値操作でどのようにでもなるから一様に偏差値が上昇して今に至っている。


Tago4


 

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今後の大学入試の予測
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大学に進学する生徒は、「2018年問題」で明らかになるように激減する予測である。

大学に入りたい人なら誰でも入学させれば良いというのは暴論で、入学者の多様性ということは重視するとしても、ある一定レベル以上の学力の学生の確保が課題である。

私立大学では、学校経営というものに腐心しているので常に対策は打っている。
それは附属高校からの入学者を増やすことで、2015年度くらいからかなり顕著になった。
附属高校がない大学は、高校との連携協定で指定校推薦の枠を増やす囲い込みが顕著になった。

要するに一般入試での募集枠が少なくなると伴に、一般入試で受験する学生が少なくなる。
実を言えば、音大受験に関してはすでに「2018年問題」以降の受験を先取りにしている感がある。
今は音大の倍率は良くて1.1倍、2.0倍以上というのは特殊な大学の特殊な学科のみである。
要するに音大受験の場合、音大に入れるレベルの学生は極めて限定されて、およそ全国で2,000~3,000人くらいだろうか(当てずっぽうで)。
というのは、地方の一つの県から音大に進むという生徒は、10人に満たない。
その多くは、東京周辺、名古屋周辺、大阪、京都周辺と言ったところで特に東京が多い。

それで「音大に入れるレベルの学生」が全て音大に行くわけではなく、教育学部他に流れるからいかに確保するかにかかる。
それで音大といえども音楽だけでなく映像、バレーなど音楽と関係ない分野まで分野を伸ばしている。

こういうことから考えると、新しい「大学入学共通テスト(仮称)」は確実に国公立大学に進む足かせになる。

この大学進学者が激減する中でまたもや私立大学が勝ったということになるであろう。

そうすれば、国公立大学も推薦入試などの充実で青田刈りをしなければならなくなるのだが、経営の才のない大学というのはどうしたものか。




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